明日は味方
明日は味方
岩の手
2023-02-17
会社の近隣で農業法人の代表理事をしているHさんに挨拶に行った。『中さ、入ってこ~い』と家の中から声がした。オープンでアウトゴーイングな響きだった。居間に座って、いろんな話を聴かせてくれた。この周辺地域の事、施設の過去、現在、未来、農業法人の事。1時間くらいあっという間に過ぎてしまった。 噂に違わぬいい男だった。出し惜しみせず、人を試したりもしない。こっちが何を言っても許してくれて、安心できる。こういう雰囲気や居心地の良さを作れる人は、そうはいない。広い度量もっている証拠だ。長年地域と人に向き合ってきた男の言葉は、軽快ながらも、どれもそれなりの重たさを持っていた。岩のような手を見ても彼の実直さが伝わってくる。晴の日も、雨の日も、雪の日も野で稼いできた手だった。
生れも年齢も違うが、Hさんの考えていることと、自分の考えていることに共通するところがあった。それが何だか今年のプロジェクトの一つになる予感が持てた。帰り際、『全面的に協力する』と言ってくれたことが、心から嬉しかった。
断捨離
2023-02-16
全ては捨てることから始まる。 これまでお世話になったモノたちに別れを告げ、まずは本当に必要なモノだけを残す。新しいモノを手に入れる前の儀式だ。モノには人の気持ちが色々こもっている。だから、なかなか捨てられない。それでも、意を決して捨てさせてもらった。捨てる前に一つ一つ手にして、過去の思い出を一通り語り合った。一抹の寂しさを覚えながらも、みんな下唇を噛んで前を向くのだ。いずれ人は忘れる。それに、お守りは少ない方がいいのだ。それさえあれば自分はやっていける、そう思えるモノだけを残せばよい。軽トラの荷台に山のように積み込んで、サヨナラを言った。事務所はかなり広くなった。
事業所間交流
2023-02-15
せっかく会社の規模を大きくしたので、事業所間の交流を行った。美郷町、ヒラキの郷から3名、風鈴の事業所に来てもらって交流した。朝に自己紹介をして、2時間みっちりと過酷な除雪作業を手伝ってもらった。本当に頼りになるし、嬉しかった。10年前はいつもひとりでやっていた作業を、縁あって今この3人が手伝ってくれている。なんだか不思議な感覚だった。作業をしながら、これはかつて自分が望んでいたことだろうか、と何度か自問していた。最初は自分という一つの歯車しか回っていなかった。次第に歯車がもう一つ、さらに一つ、と増えていった。自分が望んでいたことが現実になったのかどうかは、分からない。おそらくはたまたまだろう。スティーブジョブスが言うように、点と点が将来どう繋がるかは誰も分からない。振り返って初めて繋がっていたことがわかるのだ。
急なリクエストにもかかわらず、Oさんを始め、風鈴の利用者と職員がみんなでピザを焼いてくれた。もちろん、暖炉のオーブンを使って。あつあつのピザを頬張りながら、みんな笑顔になる。みんなで苦労して働いて、同じ釜の飯を食う。これ以上はない。
バレンタインデー
2023-02-14
バレンタインデーの一番古い記憶は、小学校一年生の時だ。それ以前の記憶はない。8個もらった。でも、ここからが辛い話だ。お返しをするという3月14日のホワイトデーで5円チョコしか準備できなかった。8個もらって、お返しが40円だ。貧乏だったのと、親が自分にまったく関心がなかったからだろう。何も高価なお返しをする必要はないけれど、値札なしで値段がわかる5円チョコを返してこいと言う親の命令に最後は従った気がする。今だから笑える話だが、この時の小学校一年生の男子の気持ちはかなり複雑だった。8人の机の中にそっと5円チョコを忍ばせたのではなかったろうか。きっとクラスでいろんな噂が飛び交っただろう。それ以来チョコレートには縁がなくなったが、今年はみんなの慈悲深さのおかげでいろんなところからチョコレートをもらった。何歳になってもうれしい。ありがとう。
今日誕生日のスタッフIさん、おめでとう!いつも美味しい給食をありがとう。
占い
2023-02-13
月曜日が好きだ、という日本人は少ないだろう。特に週5日間働いている人にとってはその週を占う大事な日だ。いかに初日の月曜日を穏便にやり過ごすか、これにかかっている。ここで一大事を迎えてしまっては、残りの4日間は体力が持たない。ある職員は毎週月曜日に水瓶座の運勢を送ってきてくれる。最初は見なかったが、毎週毎週欠かさず送ってくるもので、次第に気になってしまっている。月曜の夕方まで送ってこないときは、こちらから『まだか』と催促してしまう。いろんな人の『たまたま』が重なってこの世がなりたっているのだ。だから、どうしても進路に迷ったときはこの占いに任せる。その占いによると、今週は『空や星を眺めながらのエメラルドが出ています!』と書いている。突っ込みどころがありすぎる。今週自分がどんなに間違った選択をしても、この占いに一切非はないだろう。星や空やエメラルドにも絶対に責任のありかは見つけられない。それでもこの抽象的過ぎるアドバイスが、インスピレーションを与えてくれる。あまりにも具体性を欠いているから、無数の選択肢や考える余地を与えてくれる。
午後から利用者のKさんが事務所に来て、話をしてくれた。一緒にイオンに行って遊んでいる仲だ。Kさんは、ダイソーと食品売り場に行っている間、自分はゲーセンに行ってUFOキャッチャーをする。後に合流し、帰路につく。しっかりされていて、施設のことや周辺の情報を色々と聞かせてくれる。こういう方はどの施設にもいて、掃除や庭の手入れをしてくれたり、職員や利用者の情報まで入れてくれる。Kさんの繋がりで、今週は近所の農業法人の理事長と会うことになって楽しみにしている。いろいろ話して地域を巻き込んだ楽しい活動を探したい。